業界の意見
2026年10月13日
手入力からの脱却:安全性報告ワークフローを見直す
安全性報告は、正確な転記があってこそ成り立ちます。
公表された論文には、有害事象、被疑薬、患者背景、治療の経過、臨床検査値、報告者情報などが含まれていることがあります。ファーマコビジランス(PV)チームは、こうした情報の意味を損なわず、途中で誤りを生じさせることもなく、構造化された個別症例安全性報告(ICSR:Individual Case Safety Report)にまとめる必要があります。この文献から症例への変換こそ、手作業のワークフローがリスクを生む工程です。
検索、スクリーニング、抽出、再入力、起案、バリデーション、症例の作成準備をそれぞれ別の工程で行う場合、同じ情報を何度も扱うことになります。工程を引き継ぐたびに、情報の見落とし、ナラティブの不整合、レビューの遅延、データ入力ミスが生じる可能性があります。cubeSAFETY(安全性情報管理ソリューション)は、AI文献取り込み、ドキュメントインポート、ナラティブ作成、入力時点でのバリデーションを一つの安全性報告ワークフローでつなぎ、こうした課題に対応します。
1. AI文献取り込み
文献取り込みは、検索とスクリーニングのプロセスとして説明されることが多くあります。しかし、関連する論文が見つかった後もワークフローは続きます。安全性担当者は、その文献に有効な症例が含まれているかを判断し、適切な安全性情報を抽出し、臨床的背景を理解したうえで、各情報を安全性データベースの正しい箇所に入力しなければなりません。
cubeSAFETYのAI文献取り込みは、このプロセスの最初の段階から手作業を削減します。cubeSAFETYは、あらかじめ設定した薬剤名や有効成分を用いて、対象を絞った文献検索を実行します。文献が特定されると、AIがその内容を確認し、有効な安全性症例の作成に必要な情報が含まれているかを評価します。
ユーザーによる確認・承認後、cubeSAFETYは関連情報を抽出し、安全性データベースに反映します。これにより取り込み工程での繰り返しの再入力が不要になり、安全性担当チームは最初から構造化された症例データを基にレビューを進められます。文献から安全性データベースへ手作業で転記する情報量を減らすことで、より管理された状態から症例作成を開始できます。
2. ドキュメントインポート
安全性情報の情報源は文献だけではありません。PVチームは、CIOMS様式、パートナー企業からのファイル、その他の外部文書を通じても症例情報を受け取ります。これらを手作業で処理する場合も、繰り返しのデータ入力、転記ミス、元の文書と安全性データベースとの不整合といった同様のリスクが生じます。
cubeSAFETYはマルチソースインポートに対応しており、CIOMS様式や外部ファイルの症例情報を、E2Bに準拠した構造化形式に変換できます。これにより、PV担当者は文書間でデータを何度もコピーすることなく、さまざまな原資料からの情報を一貫した方法で安全性ワークフローに取り込めます。
さまざまな取り込み経路で手作業による転記を減らすことで、cubeSAFETYは、症例情報が報告の次の段階へ進む前に、その品質と一貫性を維持します。
3. AIによるナラティブ作成
症例ナラティブは、ICSRの中でも特に重要な要素の一つです。患者の経過を明確に要約し、臨床的な時系列を反映したうえで、構造化された症例データとも整合していなければなりません。手作業でのナラティブ作成には時間がかかり、同じ症例でもレビュー担当者によって書き方が異なることがあります。
cubeSAFETYのAIによるナラティブ作成機能は、症例データから直接、標準化された臨床サマリーを生成します。これにより、安全性担当チームはレビューの出発点を統一でき、ナラティブを一から作成する時間を削減できます。
ナラティブを手作業で作り直すのではなく、症例内にすでにある構造化情報から作成するため、報告プロセスの一貫性がさらに高まります。
4. ルールに基づくバリデーション
症例情報が正しく入力されていても、安全性報告においてバリデーションは欠かせない工程です。情報の欠落や不整合が最終提出前のチェックで初めて判明すると、手戻りにつながる可能性があります。
cubeSAFETYでは、規制当局ごとのルールチェック機能を組み込んでおり、データ入力の時点でバリデーションを行えます。各規制当局の要件に沿って、欠落している情報や不整合のある情報を画面上で通知します。後になって原資料に立ち返り、症例を修正し、ナラティブを更新し、再度バリデーションを行うのではなく、提出時の問題になる前に対処できます。
AIを活用した文献取り込み、ドキュメントインポート、ナラティブ作成に、入力時点でのバリデーションが加わることで、原資料の情報から提出可能な報告まで、より管理された道筋が生まれます。
ヒューマン・イン・ザ・ループ
AIがファーマコビジランスの専門性に取って代わるわけではありません。論文のレビュー、有効な症例として作成すべきかの確認、医学的背景の評価、最終的な症例データの承認は、引き続き安全性担当者が行います。
cubeSAFETYが変えるのは、こうした判断を取り巻く手作業の量です。情報の再入力や白紙からのナラティブ作成、プロセス後半でのバリデーション上の問題の発見に時間を費やす代わりに、ユーザーは原資料から生成された構造化アウトプットをレビューし、本当に必要な場面で専門性を発揮できます。
当社は、すべてのワークフローにおいて人による監督を中心に据えています。
提出可能なICSRへの、より明確な道筋
エラーのない安全性報告は、ファーマコビジランスプロセスのあらゆるステップで品質を高めることによって実現します。
cubeSAFETYは、スムーズでエラーのない安全性報告を実現する単一の環境を提供します。
PVチームにとっては、未加工の文献や原資料から提出可能なICSRまでをよりスムーズにつなぎ、回避可能なエラーを減らし、信頼に基づく報告プロセスを実現します。


よくあるご質問(Q&A)




