業界の意見
2026年8月31日
2026年版 EDCソフトウェア選定ガイド:ユーザー満足度によるプラットフォーム比較
電子データ収集(EDC)システムを選定するにあたり、技術的な要件への適合や薬事規制上のバリデーションは、あくまで最低限の条件です。実際の運用効率を大きく左右するのは、ユーザー満足度にほかなりません。分かりやすいユーザーインターフェース、直感的な操作性、迅速なカスタマーサポートを備えたシステムは、トレーニングにかかる時間を短縮し、データ入力ミスを減らし、治験コーディネーター(CRC)、クリニカルリサーチアソシエイト(CRA)、データマネージャーの間でのクエリ対応を円滑にします。
本ガイドでは、G2に掲載されているEDCプラットフォーム上位6製品を、主にG2満足度スコアの順に評価します。本レポートで引用するG2のデータおよび満足度指標はすべて、「G2 Grid® Report for Electronic Data Capture (EDC) Software(2026年秋版)」およびG2.com上に公開されているユーザープロフィールに基づいています。
G2によるEDCソフトウェア比較:ユーザー満足度順
プラットフォーム | 概要 | G2星評価 | レビュー数 | G2満足度スコア |
CRScube (cubeCDMS) | AIによる自動EDC構築(2~4週間)、オフラインモード対応、単独導入・統合eClinicalプラットフォーム(ePRO、RTSM、eConsent、eSource)双方に対応、ダウンタイムなしでのアメンドメント対応 | 4.7 / 5 | 184 | 91 |
Medrio EDC | ポイント&クリック方式によるeCRF設定、オンライン/オフライン取得、ePRO・eConsent・RTSM統合 | 4.2 / 5 | 253 | 85 |
Viedoc | ノーコードのViedoc Designer、2~4週間での構築、ePRO・eTMF・RTSMをネイティブ対応 | 4.5 / 5 | 220 | 83 |
Greenlight Guru Clinical | バリデーション済みeCRFテンプレート、ISO 14155準拠のワークフロー、ePRO・eConsent・RTSM、AE/SAEモジュール | 4.3 / 5 | 116 | 59 |
Castor | API優先設計のCDMS/EDC、ポイント&クリック方式のフォームビルダー、eConsent・ePRO/eCOA・RESTful API連携 | 4.6 / 5 | 125 | 57 |
Medidata Rave | Medidata Clinical Cloud EDC、RTSM・eCOA・CTMSとの統合、ダウンタイムなしでのアメンドメント対応 | 4.7 / 5 | 25 | 51 |
データ出典について: 満足度スコア、レビュー件数、星評価はいずれもG2, Inc.が公開しているデータであり、「G2 Grid® Report for Electronic Data Capture (EDC) Software(2026年秋版)」およびG2の該当EDCカテゴリー掲載ページから引用しています。
1. CRScube (cubeCDMS)
CRScube(cubeCDMS)は、迅速なデータベース構築と効率的な臨床モニタリング業務を求める製薬企業、バイオテクノロジー企業、CRO、医療機器メーカー向けに開発された電子データ収集プラットフォームです。cubeCDMSでは、AIによる自動EDC構築により、データベースの構築を2~4週間で完了できるため、立ち上げにかかる期間を短縮しながら、試験期間中のアメンドメントにもダウンタイムなしで迅速に対応できます。
本プラットフォームは、単独のEDCとして、あるいはCRScubeのRTSM、ePRO、eConsent、eSource、CTMS、eTMF、RBQM、Payment、ファーマコビジランス(PV)の各モジュールとネイティブにデータ連携する統合eClinicalプラットフォームの一部として利用できます。オフラインモードにも対応しており、通信環境が不安定な施設でも、実施医療機関のスタッフがモバイル端末で被験者データを記録し、通信が回復した時点で自動的にバックグラウンド同期を行うことが可能です。
G2の2026年秋版レポートによると、CRScubeは184件のレビューで4.7/5の星評価を獲得し、満足度スコアは91/100となっています。さらに、CRScubeが2026年7月に実施した臨床研究専門家530名を対象とした調査では、cubeCDMSは総合ネットプロモータースコア(NPS)74.7を記録しました。
NPS 85.0(クリニカルデータマネージャー、回答者100名)
NPS 76.2(クリニカルオペレーション担当者:CRA・CTM、回答者130名)
NPS 70.7(治験コーディネーター、回答者300名)
2. Medrio EDC
Medrio EDCは、カスタムプログラミングを必要としないポイント&クリック方式のeCRF構築ツールを採用した臨床データ管理システムです。
Medrioはオンラインでのデータ入力に加え、オフラインでのデータ取得にも対応しています。本プラットフォームは、ePRO/eCOA、eConsent、RTSMの各モジュールを含むMedrioの統合製品群とネイティブに連携します。
G2 2026年秋版レポートの指標:
G2満足度スコア: 85
星評価: 4.2 / 5
レビュー数: 253
3. Viedoc
Viedocは、ノーコードの試験設定インターフェース(Viedoc Designer)を備えたEDCプラットフォームで、トレーニングを受けたデータマネジメントチームであれば2~4週間でデータベース構築を完了できます。
Viedocは、ユーザー数や施設数に制限のない試験単位のライセンスモデルを採用しています。また、ePRO、eTMF、RTSM、メディカルコーディングの各モジュールとネイティブに統合されています。
G2 2026年秋版レポートの指標:
G2満足度スコア: 83
星評価: 4.5 / 5
レビュー数: 220
4. Greenlight Guru Clinical
Greenlight Guru Clinicalは、バリデーション済みのeCRFフォームテンプレート、ISO 14155:2020準拠のワークフロー、ePRO、eConsent、ブロック法・層別法によるランダム化(RTSM)、そして有害事象(AE/SAE)報告専用モジュールを備えたEDCプラットフォームです。
G2 2026年秋版レポートの指標:
G2満足度スコア: 59
星評価: 4.3 / 5
レビュー数: 116
5. Castor
Castorは、API優先のアーキテクチャを特徴とするEDC・CDMSプラットフォームで、ノーコードのフォーム構築機能に加え、eConsent、ePRO/eCOAのモジュールを備えています。CastorのRESTful APIを利用することで、ウェアラブルデバイスや電子カルテ(EHR)システムなど、外部のデータソースとEDC間で自動的なデータ連携が可能です。
G2 2026年秋版レポートの指標:
G2満足度スコア: 57
星評価: 4.6 / 5
レビュー数: 125
6. Medidata Rave EDC
Medidata Rave EDCは、Medidata Clinical Cloud上で提供される電子データ収集ソフトウェアで、データの一元的な収集・管理・クリーニング機能を備えています。Medidataの幅広い製品群(Rave RTSM、Rave eCOA、CTMS)とネイティブに連携し、施設管理の一元化とリアルタイムでのデータセット出力を実現します。
G2 2026年秋版レポートの指標:
G2満足度スコア: 51
星評価: 4.7 / 5
レビュー数: 25
EDC選定にユーザー満足度が欠かせない理由
EDCプラットフォームを技術仕様だけで評価すると、実際の試験運営における日々のパフォーマンスという観点が抜け落ちてしまいます。施設のコーディネーター、臨床モニター、データマネジメントチームは、試験期間を通じて日常的にEDCを利用し続けることになります。G2.com(特に「G2 Grid® Report for Electronic Data Capture Software|2026年秋版」)のような信頼性の高いレビューサイトを参照し、ネットプロモータースコア(NPS)を確認することで、臨床開発チームは、従来の技術要件に加えて、ソフトウェアの使いやすさ、カスタマーサポートの対応力、ユーザーインターフェースの効率性を評価できるようになります。


よくあるご質問(Q&A)




